忍者ブログ
ジョジョ五部妄想吐き出しブログ。 ギアメロ中心に暗チの妄想を語ったりSSにしたりします。 ちょっとぁゃιぃ妄想はワンクッション。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

かねてから言っていた9月27日、GP5行って参りました(`・ω・´)ヽ
いやあ、本当パラディーソでしたよ。素敵なコスさんたちや本も沢山買えたし、ツイッターでお世話になっているギアメラさんたちとお会いしてイベントだけじゃなくてその後も色々遊びに行ったり、素敵な歌声を堪能したり・・・(´ε`人)
pixivではエアサークルなる物を作ってエア新刊とかなにやら出したりで、あーもうすげえ楽しかったです。

そんなわけで、余韻も覚めやらぬ中、ツイッターに入り浸っていたらフォロワーさんが素敵なネタを振って下さった中、思いついた風邪引きギアメロちゃんのお話です。
一度ギアッチョが風邪引いてメローネが看病する話を書いたと思いますが、今回は逆です。
夏も終わってだんだん寒くなっていく一方ですが、その分風邪っ引きネタが美味しい季節になってきました☆

以下注意事項・・・って言ってももうお約束ですが

・ギアッチョのツンギレ成分が0どころかマイナス値450%(当社比)
・メローネの変態度が0どころかマイナス値500%(当社比)
・メローネの過去と母親(及びスタンド)捏造

以上を踏まえてお読み下さい。

拍手[0回]



当たり前の特効薬

「…なあんか寒い、んだけど。」
「あ?」
ぶるりと両手をクロスさせて身体を震わせたメローネにギアッチョは眉根を寄せながら読んでいた雑誌をパタンと閉じて隣に座る相方を見やる。
元々全体的に色白のためか、傷跡や流血の色が良く映えると頻繁に任務の際に組まされているため、そんな下世話なことを密かに考えたり考えなかったりするのだが、今注目すべきはそこではなく。
彼の色白の面は明らかにいつもよりも赤味が増しているし、よく見るとかき上げられた前髪の隙間から見える額にじわじわと汗が滲んできている。
「おい…」
「あんたまさか、ホワルバ出してねえよな?」
おまえ、と続けようとするギアッチョに、メローネはその苦悶の表情に無理矢理浮かべた笑顔のまま、凍死寸前の人間は暑さを感じるらしいからな、もしかしてそうなのかなーなんて、と軽口を叩いている。
「馬鹿かおめえは。」
大体夏はもう終わりだ。季節は秋に向かっており、そばによるなアイスマンだのなんだのと主にプロシュートから謂れのない迫害を受ける忌々しい季節に進んでいるのだ。何より今はオフで、貴重な穏やかな時間を何事もなく過ごしていたのだ。そんな中でどうして気の置けない相方を凍死させる状況になるというのだ。。確かにたまに葬ってやりたいと思うことはあっても今は別にそう思う事に心当たりは無い。
ということはこれは明らかに
「どう見ても風邪だろうが」
もう一度馬鹿かと吐き捨てながら、風邪…、風邪?としきりに首を傾げているメローネの頭を小突くようにしてソファに横たわらせた。
「いって!」
「風邪引いたことを疑問に思う前にとっとと寝てろ!」
今、薬がねえか探してくるからよ!とリビングから足音荒く出て行こうとするギアッチョの手を、ふと掴んだのは、体温の低い掌だった。
「おい」
「あ、あれ・・・?」
何でと、横たわらせたメローネの顔は、演技でも何でもなく本気で不思議そうな表情を象っている。
「はは、どうしたんだろ、俺・・・」
「おい・・・」
身体を薬が入っているダイニングの食器棚に向けていたギアッチョがこちらに向き直る。横から見上げるギアッチョの顔が驚愕しているのは何故だろう、と思ったメローネの瞳からぽろぽろと涙が零れたのはほぼ同時のことだった。
「え、あれ、俺、なんで・・・」
悲しくも無いのに勝手に涙が溢れるのか。
どうしてギアッチョは自分の顔を見ただけで風邪だと判り、あまつさえ、当然のように薬を探しに行こうとしたのか。
何もかもが馴染みの無いその行動に、その己の心に戸惑うメローネはもはや軽快な表情と口調を作る余裕もなく、身体を僅かに丸めながら、ひっ、ひ、と子供のような嗚咽を繰り返す。
「・・・」
そんな相方の知られざる過去の片鱗を偶然とは言え垣間見ることになったギアッチョは、立ち上がっていた脚を膝から折り曲げ彼の目の前にしゃがみ込むと、す、と手を持ち上げた。
「っ」
するとその気配に怯えたように声を殺した息を飲みメローネの身体が一瞬強張る。
「あ・・・」
うずくまるように顔を隠していたメローネが、涙に濡らした頬をギアッチョの前にさらけ出す。
「ちが、その、・・・ゴメン俺・・・」
「いい」
「え・・・?」
「・・・病人に、根、あれこれ聞くほど俺は酷い野郎じゃねえ」
思わず自分が忌み嫌う言葉を使いそうになりそれを訂正しながらぽふりと頭に手を置かれ、そっと撫で付けられる感触と共に
伝わってくる優しさに、また勝手に溢れ出てくる涙。
「ごめ」
「謝んな」
「でも、」
「何か悪いことしたのかおめえ?」」
「・・・」
だんまりになったメローネを見ながら、正直に自分の気持ちを話せ、お前が忘れて欲しいんなら今だけ聞いて後は忘れてやるよとギアッチョは彼の口から語るように促した。
「おれ、」
「おう」
「これが、風邪、っていうのも、人に気づいてもらうのも・・・、こうやって労わられるのも、全然、なく、って・・・」
「おお」
「たまに、面倒見てくれる奴がいたけど・・・そいつらは俺に、見返り求めてばかり、で・・・」
「・・・おう」
「だから、その・・・。」
「あんたも俺にそういう、“見返り”求めるのか、って思ったんだけど、そんな訳、ねえよな。だから、その・・・ゴメン」
再び首をすくめてしまったメローネに見せ付けるようにギアッチョは大げさに首を横に振る。
「これが初めてだっつうんなら判んなくたって当然だろ。」
「でも・・・。」
「なあ、俺があまり気が長くないこと知ってるよな?」
「う・・・っ」
あまり病人相手に手荒なことは言いたくもないししたくもない、が、ギアッチョだって手慣れているわけではない。ただ、どうしようもなくこの馬鹿に優しくしてやりたいという思いに突き動かされてのこの行動だ。
だから黙って素直に自分の好意を受け取ってもらいたいのに、卑下のつもりかこうやってやんわりと拒絶されるのもあまり気持ちのよいものでもない。
「テメエは頭は悪くねえんだからよ、次に生かせばいい」
「・・・」
「それに今日のはたまたま俺がいて気が向いただけだ。おめえも自分である程度の風邪の処置の仕方を覚えておかねえとリーダーや他の連中にもしわ寄せが行くだろ」
「う・・・」
「ここは確かに組織の最底辺だがな」

――・・・弱ったおめえを寄ってたかって甚振るほど、性根の腐った奴らはいねえよ。

「~~っ・・・!」
一気に堰を切ったかのようにボロボロと涙が零れ出す。
今まで溜め込んできたものを洗い流すようなその濁流を見るのは忍びないギアッチョだが、それでもその手を離さないままのメローネの望みを出来るだけ叶えようと、鼻水つけたらぶっ殺すとだけ告げて、チーム内で共用しているソファからゆっくりと起き上がらせてその胸を貸してやる。
「~うう、っ、うー、っえ、え、えっ」
じわじわと胸に染みていく涙と僅に香る塩辛い匂い。どれだけ彼が淀みを吐き出せずに居たのかなど推して知るべしだ。
「・・・部屋、行くか?」
「うん゛」
「連れてってやろうか?」
「う・・・、うん」
「上等」
背中をさすりながらようやく涙の雨が小雨になったのを見計らって問いかけた言葉に、一瞬ためらいはしたものの、先ほどの教えのように素直に自分の好意を受け止めたメローネにギアッチョは満足げに笑い、そのまま幼子を抱えるような形で彼の細身を持ち上げたのだった。


――・・・浅い眠りの中で、彼は忘れかけた悪夢の残骸を拾う。

確かあれは、母親を殺してからパッショーネに拾われるまでの間のこと。もう明確に思い出す価値すらない時間。
母のスタンド(スノウ・クロック・キングダム)の呪縛から逃れたメローネは、今まで誰にも見向きされることのない薄汚い子供から、磨けば光る原石として、徐々にその道の大人達の間で噂になっていた最中だった。
『何か、気持ち悪い・・・。』
その日、メローネは、自分を買った大人と共に中堅のモーテルにてベッドを共にしようとしていた。彼がシャワーを浴びている中、気持ち悪さと異様な発熱を覚え起きていることすらしんどくて、ベッドにぽすりと横たわっていた。
苦しみを和らげようとしてか、脳が睡魔を呼び、それに身をゆだねうつらうつらとし出した中で、容赦の無い手が寒気を覚える身体にかけられていたシーツを剥ぐ。
『あ・・・。』
そうだ。ただ、自分は寝に来たわけではない。一夜の宿を提供してくれた大人にそれ相応の見返りを与えなくてはならない。劣悪な環境で過ごしてきたメローネにたまに与えられる人並みの環境、それは自分にとっては至福のひと時であり、大人の機嫌さえ損ねなければ奪われるものではないことを彼は十二分に理解していた。
『ごめん、なさい・・・』
今、起きるからと力が入らない身体を無理に起こし上げようと、白い身体をほのかに朱に染め、潤んだ瞳で見上げたメローネに今宵限りの客はごくりと唾を飲み込んだ。
『いや、良いんだよメローネ君。』
『え?』
先ほど荒々しくケットを剥いだ人物とは正反対の態度に、今より世間を知らなかったメローネは狼狽する。
『どうやら具合が悪そうだね。しかし君にも生活がかかっているのだろう?』
『う・・』
そうか、これが具合が悪いということなのかとこの時メローネは初めて知る。綺麗は汚い汚いは綺麗。異常は正常に、正常を異常と憎めとされたメローネにとっては苦痛を快楽に摩り替える事など造作も無いことだったからだ。
『どうだね、私は医学の知識がある。少しでも君の苦痛を和らげる手助けをしたい』
にんまりと笑ったその表情の裏側を読めることなど、このときの彼には不可能だった。
こくんと頷いたそれが合図のように、メローネはこの夜、彼の持つ薄汚い“医学の知識”と言う名の性戯に好きにされ、その結果、具合が悪いことは周りから好きにされる、だからそれを人前では決して見せてはならないという持論を長い間彼の中に根付かせることとなった。


「あ・・・。」
ゆっくりと目を開いたメローネのぼやけた視界に映されたのは、灯りの消された薄暗い部屋の様相だった。
眠りから引き上げられたその目がまず最初に捉えたのは、開いている扉から漏れ落ちる明かり。そして外から聞こえてくる足音。
「あ、あ、あ・・・」
生々しい、夢に見た過去の残骸から逃れきれていないメローネは、段々と近づいて来るそれに頭を抱えて首を振りながら、言うことの効かない身体を叱咤し、逃げを打とうとする。

――嫌だ、嫌だ。
もう、あんなの嫌だ。

嫌だって言ったのに、これが君の具合をよくする方法だと言ってあの男は何度も何度も自分に、自分に――・・・!

「おい、メロー」
「ひっ!」
扉を開けた途端にメローネに映ったのは、自分をこの部屋に運んだ相方だったのだが、未だ茫洋とする視界と微かな逆光のせいで姿が見えないことが災いとなり、声なき声を上げ救いを求めるように更に逃げようと後ずさった。
「・・・おい?」
ダイニングに下りて、余った食パンをミルクで十分煮込み、柔らかくしたパン粥を作って持ってきたその間、ギアッチョはメローネがどんな悪夢を見ていたのか勿論知る由もなかったが、その怯えようからして何かろくでもないことを思い出したのかと、先ほど見せた彼の姿から本来持つ勘の良さを遺憾なく発揮し、そう推測する。
「メローネ。」
「あ、・・・あ・・・?」
まずは薄暗い部屋を照らそうとギアッチョは壁に手を伸ばしスイッチを入れる。
明るくなった室内で、より一層ベッドの上で怯える彼の姿を露にする。
「判るか?おい?」
「ぎあ、ちょ・・・?」
わんわんわんわんと頭の中で唸るような警鐘も、荒くなった呼吸もその声を聴いただけで徐々に収まっていく。
俯いた顔をゆっくりと上げると、そこにはようやく部屋の暗さに慣れた瞳が、見慣れた相方が見慣れないエプロンをして湯気の立つ容器を盆に載せた姿を捉えていた。
焦点の合っていなかったメローネの瞳が自分を捉え、ホッとした表情を見せ始めたのを確認したギアッチョが、最後の確認とばかりに口を開く。
「おう、・・・そっち行っても、いいか?」
「あ、うん・・・。」
蚊の鳴くような小さな声と共にこくんと首を縦に振る仕草を認めて、ようやく彼の眠るベッドへと歩を進める。
「・・・中途半端に余ってたパンで作ってきたんだが・・・食えそうか?」
「あ、大丈夫・・・、え?」
ベッドサイドの机の上に置かれた盆を取ろうとするメローネの手をすり抜けて、彼の横に持ってきた椅子の上に座ったギアッチョがもう一度自分が持ってきた盆を持ち、その膝の上に置く。
狼狽するメローネの前で湯気の立つそれをスプーンで掬い上げ、軽く息を吹きかけて冷ましたそれを、ぽかんと見ていた自分の唇の前に突きつけた。
「あ、え・・・?」
「い、いいから食え・・・!」
「あ、はい・・・んっ」
返事をするために開いた口の中に、まだ少し熱いそれが押し込まれるが、ミルクの甘さが十分煮込んである柔らかな食パンに染み渡っていてとても美味しく感じられた。
「おいし・・・」
もきゅもきゅと口を動かし、無意識の内に口元に指を添えながら感嘆の意味を込めてそう伝えると、ギアッチョは途端、嬉しそうな顔を見せるが、ぷいっと照れたようにそっぽを向く。
「べ、別にこれくらい誰でも作れっからよぉ。おめえも治ったら覚えろよな!教えてやらなくもねえからよ・・・」
「・・・うん」
胸の内を擽られるような感覚。これも初めて経験することだったが不愉快ではない。むしろ温かくて柔らかなそれをいつまでも味わいたくて、口の中に入っているパン粥を飲み込むことを忘れていたら、さっさと飲み込め!と不器用な相方からの檄が飛んでくる。
「っ・・・、ありがとうな、ギアッチョ。」
「あ?」
また、息を吹きかけて冷ましたそれを口元に持ってきたギアッチョを真っ直ぐに見つめ、その言葉を贈る。
本当はさっきと同じように謝ろうと思った。寝ぼけていたとは言え、真に自分を気遣ってくれている彼を、よりによって散々自分を弄んだ輩と二度も間違えたことに。
しかし同時に先ほど彼に言われた言葉を思い出して、留まった。

――・・・テメエは頭は悪くねえんだからよ、次に生かせばいい。

そうだ。この場合彼に言うべきなのは謝罪ではない。
真心を持って接してくれる彼にふさわしいのは、それと同様の想いを込めた、礼の言葉以外、他にない。

「俺に、“当たり前”のことを教えてくれて・・・ありがとう。」
「ふん・・・」

不意に言われた礼に、こんなこといつもやってやれることじゃねえからって言っただろうと突っぱねようとしたが、彼もまた思いとどまった。
過ぎる卑下と拒絶は得てして相手を寂しく感じさせる。それは先ほど自分も味わったばかりだ。
それに彼は馬鹿ではない。きっと先ほど自分が言った言葉を覚えていて、それを彼なりに実践したのだろう。
ならば、ここで自分が彼に示す行動は――・・・、
「・・・やりゃあ出来るじゃねえか」
そう言いながら伸ばした手でメローネに触れる。照れが先立ち、さっきと同じように優しくは撫でてやれなかったが、そこは勘弁してもらいたい。
「ん・・・。」
それでもちらっと盗み見たメローネの顔はくすぐったそうではあったがどことなく嬉しそうで、ギアッチョの方も、これでよかったのかとホッと安堵の息を吐く。
「ああ、言っておくけどな、風邪を治すのはこれで終わりじゃねえからな」
「ん」
さっさと喰っちまえと言いながらも、内心ではメローネをとことん甘やかしてやりたくてしょうがないギアッチョが、だったら自分で食べるからという彼の言い分を尽く却下し、風邪でもないのに顔を赤くしながらパン粥を食べさせ終えるまで約30分の時間を要したのだった。


うちのギアッチョはメローネにとことん甘いですが、彼もまたメローネと同様に傷ついた過去を持っています。その辺はプライベッターに色々と書き殴り、pixivにまとめSSに収録してうpしていますが、その辺の話は近いうちにまとめてうpするつもりです。
というか、twitterまとめSSはpixivにだけうpするか、それともこちらでうpするか非常に悩みどころです。pixivとこのブログ、別に何から何まで同じにしなくてもいいじゃねえかという気持ちと、もうすでに書き散らしたギアメロ話を、向こうだけではなくこちらを訪れてくれる人に読んで欲しいという気持ちがない交ぜになっています。

ちなみにこの話のギアッチョとメローネはお付き合いしているわけではありません\(^0^)/ チームメイト以上は勿論、ただの悪友というかそれ以上の気持ちはありますが恋人かと言われると、ん?んん~??ってな感じですw
PR
          
この記事にコメントする
お名前
タイトル
メール(非公開)
URL
文字色
絵文字 Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメント
パスワード   コメント編集に必要です
 管理人のみ閲覧
Copyright ©  -- 妖花と空蝉 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Material by 妙の宴
powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]