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ジョジョ五部妄想吐き出しブログ。 ギアメロ中心に暗チの妄想を語ったりSSにしたりします。 ちょっとぁゃιぃ妄想はワンクッション。
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ツイッターでめちゃくちゃ萌えるネタを振って下さる絵師さんが描かれたイラストと設定が非常に萌えたため、勝手に書かせていただいた話です。
pixivにも投下しましたが、表紙掲載許可いただけてお言葉に甘えたのは良いんですが、あまりにも素敵過ぎて私の話の低クオリティ率ダダ上がり感ハンパねんだけど\(^0^)/
そんな訳で以下から始まりますよ~。

・ツンデレギレなギアッチョも打たれ強い変態なメローネは当家ではいません。
・二人ともだれおま状態
・両者の過去と親捏造

以上、受け止められる方はどぞ↓


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この姿は初見の者に対して「奇抜」「クリーチャー」「関わりあいたくない」と言った感情を抱かせる。
伸縮性のある黒の生地に彩られる、見たものを混乱させるかのようなショッキングピンクのサークル模様がちりばめられた右半分だけを露出するように作られた服に、同じ素材で作られたバンダナを左目だけが見えるように楕円形の穴を開け、アイマスクとして使用している。
大抵の人間はこのファッションのセンスに疑問を感じ、まずある程度は遠ざけることが出来る。
しかし、その奇妙めいた服の下でも彼の美貌は完全に隠すことは出来なかった。陽に透けてさらさらと輝く蜂蜜のように甘い色合いのブロンド、右半分を露出しているにも拘らず日に焼けることを知らない白磁の肌。筋肉は付いているのにどこか危うさを感じさせる身体の線の細さ。そして、残された左目はこの国の海を思わせるかのような透き通ったミントグリーン。
ふるい落とされなかった者達の方が性質が悪い。そんな格好をして誰かに構われたかったのだろう?そんな戯言を吐きながら近づいてくる輩達を、彼は今度はふくりとした果実のような唇から紡がれる言葉で撃退した。その内容は常人からすれば聞くに堪えられない際どい物であろうことは、常日頃過剰なスキンシップと共にセクハラ寸前の発言をされている身内からすれば想像に難くないことだった。
それでも、素顔を見ようとする輩達は全員物理的に退けた。知りうる限り、今はもうこの世にはいない。

「・・・で?」
取りまとめると上記の内容になる話をつっかえつっかえになりながら説明する、今にも卒倒しそうなほど青ざめた肌のメローネが、右の二の腕を掴んでいるギアッチョの掌に伝える体温はとても低いものだった。
「それがどうして、俺に素顔を見られただけで今にも泡吹きそうなほど怯えられる原因になるんだっつーんだよ。」
この状況になったのだって何てことないはずだった。たまたまギアッチョが洗面所に着いたのと、メローネが生気の抜けた素顔を鏡を覗いていた時間が重なっただけだ。ちなみにアジト内はしんと静まり返っているので今、ここには彼ら二人しかいない。
「だ、って・・・だって・・・」
怯えているのは掴まれた二の腕の痛さを訴えているのか、それとも素顔を見られて今にも逃げ出したい気持ちがこらえきれないのか。多分後者だろうなと思いながらもギアッチョは、混乱して取り落とした彼のアイマスク変わりのバンダナを、左目にピントを合わせただけの状態に戻してやる。
片手で乱雑に装着させたのでどことなく金糸の髪は乱れてしまったが、素顔を見られないという事実に少しは落ち着いたのか、少し呼吸の整ったメローネがおずおずと口を開く。
「俺、醜い、・・・か、ら。」
「・・・は?」
今、彼はなんと言っただろうか。
「俺、汚い、醜い、から・・・。俺の顔、見た、男も、女、も・・・狂う、んだって・・・言われて、きた、から・・・」
だからいっそ奇妙な姿で狂った発言を繰り返し、出来るだけ本来の自分の姿を見せないように遠ざけていたのだと、今にも途絶えそうな息の元紡ぐメローネに、ギアッチョはしばし呆然とする。
「・・・・・・」
頑なにメローネがマスクや手袋を外さないことに理由があるのは何となくわかっていた。以前それでプロシュートと揉めていたことも断片的に知っていた。
でも、まさかこんな根本的から間違った価値観を叩き込まれているとは思わなかったし、深刻なものだとも思ってもいなかった。それだけ平素のメローネは馬鹿馬鹿しいほど明るく振舞っていて、逆にそのことが彼自身が根ざしている闇に蓋をし、向き合えなかったことを顕著にギアッチョに伝えている。
「・・・それ、お前に教えたの、誰だよ」
これ以上メローネを傷つけないように、湧き上がってくる怒りを押し殺すように、二の腕を離したギアッチョは掌を固く握り締める。
「あ、・・・ぁ・・・」
その言葉を口にしようとするも、そうしようとすればするほど舌を引きつらせているのがわかる。これ以上長引かせて、本当に倒れられでもしたら後々の任務に支障も出るしそばにいた自分に理由を求められる。そう考えたギアッチョは、大体当たりをつけて、小さく息を吐きながらメローネに尋ねた。
「・・・母親、か?」
「っ」
・・・やっぱりか。

彼自身、訳のわからないことで怒り狂い自分の考えに賛同し得ないと人格を否定されたかのように、汚い声でがなりたてて暴れまわる身内がいたからこそ大体見当がついた。加えて、まだ子どもの彼にそんなふざけた人格形成を施す身近な大人といえば自ずと答えは見えてくる。

大きく見開いた彼の眼は、今は片目しか見えていないという。アイマスクで隠されたその眼は義眼で、何でも幼い頃に病でくり抜いたと言っていたが、それだってどうなのか判らない。他人の己が口にしただけで可哀想なほど怯える、自分が生んだ幼子に嫉妬して、彼の心を抉って傷つけて、挙句の果てに今もまだ彼を縛り続けている母親がいたならば。

「・・・そいつ、」
「?」
「まだ、生きてんのか?」
「え、あ、いや・・・」
数年前に死んだよ。俺が殺したんだというメローネの言葉を聞いてギアッチョはそうか、と呟いた。このチームにたどり着くような人生を歩んできた者達に、帰るところなどあるとは思えなかったが一応念のために確認をしておきたかったのだ。
もっとも、万が一息をしてたのなら、私的に殺してやっても良いとさえ思った。こんな相方の姿を見せ付けられたのだから。

「・・・。」
「・・・ギアッチョ?」

一旦引いたはずの怒りがまたふつふつと沸いて来るが、今度は深く息を吸ってそれを飲み下す。そしてくるりと辺りを見渡して、まだ誰も帰ってないことを確認したギアッチョは、メローネの涙の網膜で覆われている瞳をまっすぐに見据えて小さく覚悟を決めた。
「メローネ。」
「何?」
「俺の頭、触ってみろ。」
「?」
黒のフィンガーレスグローブに覆われた手がアイマスクと服と同じ素材の手袋をはめたままのメローネの手を捕えると、ぐるぐると渦を巻く己の水色の髪の毛に触れさせた。
「・・・どうだ?」
「どうだって、え、と・・・思ったより、柔らかいし、ふわふわしてるしさわり心地はなかなかいいんじゃないかな」」
「そりゃありがとよ。だけどなメローネ。」
「ん?」
よほどギアッチョの髪の毛に触れられることが嬉しいのか、メローネは軽くそこを叩くように手を動かしながらベネベネ言って笑っている。
ほんの少し平素の彼が戻ってきたようでギアッチョは小さく安堵したが彼がやりたかったのはそんなことではなく。
「俺は、自分のこの髪が大嫌いだった。」
「え、」
そんな、とメローネの顔が一変して曇る。だがそれを意に介さずギアッチョは先を続けた。
「手入れは大変だし、第一印象も決め付けられるしどうみたって俺みてえな癖っ毛の奴は早々いねえし、目立ちたくもねえし目立っちまう。好きか嫌いかで言えば大嫌いだった。」
「・・・。」
「でもな」
押し黙ってしまったメローネをギアッチョの瞳が静かに見つめながら口角を少し吊り上げる。笑顔に慣れない人間が手っ取り早く笑うには一番効果的な方法だ。
「今は少しだけマシだと思えた。それもたった今な。」
「どういう」
「お前がそう言ったからだ。」
「え?」
本気で驚いた表情を見せる今のメローネはまるで純粋な子どものようだ。いや、今までのメローネが自分の身を守るために精一杯大人の虚勢を張っていた子どもだったのだろう。
「周りのどうでもいい人間の戯言よりも、今、ここにいるお前に認められたからな。」
大げさな物言いの上こっ恥ずかしいことを言っているのは自覚している。だがここで自分がひるめばメローネはいつまで経っても歩き出せない。長年、そこで止まったままの彼の時間を半秒でも動かすには形振りなど構ってはいられなかった。

「俺はお前のその顔は綺麗だと思う。」
「っ、は?」

やはり口に出すのは恥ずかしく最後の当たりは早口になってしまった。聞き取れなかったのか、言っている意味が理解できなかったのか、不思議そうな顔を寄越すメローネの頬にギアッチョの掌が触れる。たどたどしいが、壊れ物を扱うような精一杯の優しい手つきで。

「・・・っ、綺麗だ。」
もう一度、今度は腹を括って。明確な真意を込めて。
「ちが、」
「違わない。」
「ちが・・・」

俯きかけた顔と共に、ギアッチョの指先に熱い雫が伝っていく。それがアイマスクから覗く彼の海から零れる涙だと理解するのにそう時間はかからなかった。

「・・・ほんとう?」
「・・・俺が、冗談や酔狂でこんなこと言うと思うか?」

淀んだ泥のような心から、今ようやく零れ出た純水のような涙。それはやがて幾筋の透明な川になってギアッチョの指を、彼の頬をとめどなく濡らしていく。

「思わない・・・」

ギアッチョの指がメローネの濡れてしまったアイマスクにかかり、今度はそっと取り外す。露になった素顔をじっと見つめながら、泣きすぎて赤くなり始めている目じりに触れ、柔らかくその涙を拭ってやった。

「思わないよ・・・。」

嗚咽交じりで震えるものであったが、確かに彼はそう応えた。

「だったら、お前に適当なことを吹き込んだ死人なんかより、俺の言っていることの方が真実味があるだろ?」

俯きかけて顔を隠そうとするメローネの頬を今度は両手で掴んで見上げさせる。作り物の瞳からも溢れ出る涙を見て、ギアッチョはもう一度、その言葉を口にする。

「お前は、綺麗だ。」
だからそんな風に、無理して振舞うな。
せめて、俺の前では。

メローネの手がおずおずと伸ばされ、その指先がふかり、とギアッチョの髪の毛の中に埋められる。
それに呼応するようにギアッチョも、メローネのずっと隠されていた素顔にそっと口付けを落とす。

「・・・ねぇ、ギアッチョ。」
おれを、見て。
もっと、ふれて。

小さな声でささやかれた、ずっとそうしてほしかったであろう、本当の彼のささやかな願い。
小さく笑いながらそう乞うるメローネにギアッチョは、彼の秒針がほんの僅か進んだことを確信しながら、誰にも触れられなかった彼の右目の眦に、そっと口付けを落としたのだった。

タイトルが仰々しいですが、別になんてこともない、拙宅なら通常運転な二人の話でした\(^0^)/
ここまで人様が心血注いで描いたイラストを台無しにする文章書く馬鹿もいねえだろうなすんません。
美麗なイラストが気になった方はリンクからpixivに飛んで、同タイトルの話を見てきてください♡
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