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ジョジョ五部妄想吐き出しブログ。 ギアメロ中心に暗チの妄想を語ったりSSにしたりします。 ちょっとぁゃιぃ妄想はワンクッション。
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このブログはツイッターで散々萌えた妄想や、pixivにうpした話を置いている倉庫のような感じですが、前者をやっていると必ずやってしまうのがこれ
一時期は自分でも作ってましたが、年月重ねるごとにパワーアップした診断も増えてきてますね大変美味しいです^q^
そんな訳で本日のギアメロはこちらをやって出てきた【貴方は暇だったら『電話をするかどうかで悩んでいるギアメロ』をかいてみましょう】を元に書き散らしました。
正直ヒマではありませんでしたが、どうにかヒマを捻出して出来上がったのが以下から続きます\(^0^)/



・n巡後設定
・何気なく学パロっぽい
・キャラ崩壊はもういつものこと



以上を踏まえてどぞー・

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【つぼみ夕暮れの駅にて】
ローマのテルミニ駅のホームにて電車を待っているメローネのカバンの中から、軽快な着信音が流れ始める。
「ん?」
友人とのやり取りはほとんどメールで済ませてしまう昨今、電話をかけてくるなんて珍しいこともあるものだと音源の元を取り出して、パネルに表示された名前を見てますます意外そうにメローネは目を丸くする。
友人の中でも最も気の置けない、相方と言っても差し支えの無い人物からのもので、彼のものすごい天然パーマと眼鏡、そして何かに向かって常に怒り狂っているイメージを前面に出した顔文字が、『ギアッチョ』という名前の横に登録されている。
「プロント?」
一体何の用だろう?明日は普通どおり授業もあれば部活もある。とは言っても部活動は全く別のものに所属しているので、連絡網の類は考えられない。ということは、これはプライベートの誘いなのか?でも何故今日に限って電話なのだろう?
そんなことを考えながら出たメローネの心情が電話の向こうに伝わったのか、開口一番キレられた。
「もしもし!メローネ!!ってめえ、いるならさっさと出ろよ!」
「・・・5コールも待たせていない気がするんだけど、まあいいや。何?何か急ぎの用??」
そうメローネが言うと、電話の向こうの彼は、ひたりと押し黙る。
「?もしもし?ギアッチョ?」
先ほどまで、例えていうなら根掘り葉掘りの言葉の意味に納得がいかないと言わんばかりの激情はどこに行ったのか、今は、氷のような冷たさと静寂が電話を通じて彼らの周りを包み込んでいる感じがして、メローネは首を傾げる。

・・・何だろう、これ。

突如頭に浮かんだ、何の脈略も無いおかしな二つの例え。
我ながらどうかしている、そう思った瞬間、不意に、首元に違和感を感じた。
「!!?」

ぼとりと、項に何かが落ちてくる、感触。
息が止まる。恐る恐るそちらを見ると、そこには、・・・が・・・、いて・・・。

『もしもし!メローネ!!』
『おい聞いてんのかよ?メローネ』
『もしもし』
『もしもしよォ~~メローネ?』

耳の中に響いてくるその声は確かにギアッチョのものだと判るのに、なぜこんなにも恐ろしく思うのか。
そして、どうして。
その声に今度こそ、答えなければ、と思うのか。

「あ、ぅ、・・・かはっ」

舌先が痺れて声が出ない。
途端震えだす体。
息が出来ない。
苦しい。
苦しい。
声が、出ない。

あんたの声に、答えたいのに。
今度こそ、俺はあんたに、応えたいのに――・・・!!


「メロ!!」
「っ、ぁ・・・?」


不意に、通話口と背後から聞こえてくる声に思わず振り返る。
二つほど線路を挟んだホームの向こう、雑踏の中からこちらを凝視するアッチョがそこにいて、メローネの涙腺は思わず緩む。

――・・・会えた。今度こそ

「っ、てめえ!今からそこに行くからどっかベンチにでも腰掛けとけ!!」
「う、ん・・・、グラッチェ。ギア・・・。」

首に感じた違和感と舌先の痺れと息苦しさは段々と薄れていき、ぐったりとベンチに腰を下ろし、ついでにまぶたもしばらく下ろそうとしたメローネの視界の端には、こちらに向かうのに一度地下に下りるため、その階段を走っていくギアッチョの姿を捉えていた。


その日の夕方、何となく部活を用事があると切り上げたギアッチョの足は、ローマのテルミニ駅へと向かっていた。
四月一日。ジャッポーネではこの日付けが姓で存在すると知った時、納得が行かなくて回りに当り散らしていた自分を恐れることなく近づいてきて、今では相方と呼ぶくらい、つかず離れずいる人物へと電話をかけながら。
電話という媒体でありながら、これを通話に使用するという概念は段々と廃れつつあると思う。今はメールやSNSと行った様々な手段で連絡を取れるのだから、より便利でより楽しいものであればあるほどそちらになびいていくのはごく当然のことだと思うが、どうしてもギアッチョは今日、彼に電話をかけたくて仕方がなかった。
水色の薄い機器を取り出し、アドレスを取り出すと、当然のように一番上にある名前。その理由は簡単で、彼の名前の前面におかしな顔文字が登録されているからだ。自身の長い前髪をフィウーメを意味する漢字で、垂れたミントグリーンの目を半濁点の丸で、そして常にへらへらとしている胡散臭さを醸し出している口元を長音で現しているそれは、疲れた時に見れば腹立だしいことこの上ないが、これ以上に無いほど適格な表現だと思う自分もいる。
タップして電話番号を呼び出し耳に当てながら地下から地上への階段を昇っていくと、更に濃いざわめきがギアッチョを包む。そのうるささに辟易しながら待つこと数秒。

「プロント?」

こちらの気など当然知らないであろうメローネの、何の変哲も無いその声に、何故かひどく心がざわめいた。
何だ、これ。

「もしもし!メローネ!!ってめえ、いるならさっさと出ろよ!」
その不快感を誤魔化すように怒鳴るギアッチョにメローネは、5コールも待たせていないのにとぼやきながら、まあいいや、何の用かと尋ねてくる。
「・・・」
その時、不意に、マグマのごとく煮えたぎっていた己の感情がぴたりと平静になっていくのをギアッチョはまざまざと感じていた。
今までが炎のように荒れ狂う怒りならば、今の心は、静かにむせび泣く、そんな感じ、で・・・?

何故だろう。
何故自分はこんなことを考えているのだろう。

「『もしもし!メローネ!!』」
そして、それを感じ取ったかのように、不意に電話の向こうで黙り込んだメローネに彼の心は更に焦燥感に冷えていく。
「『おい聞いてんのかよ?メローネ』」
「『もしもし』」
自分の声のはずなのに、明らかにどこか違うそんな違和感が
「『もしもしよォ~~メローネ?』」
拭えない。

次に言う台詞を、自分は知っている?
だけど駄目だ。その言葉を言ってはいけない。

だって、それを言った時には、彼は、もう――・・・

「あ、ぅ、・・・かはっ」
「!!」

その時、通話口の向こうで微かに聞こえてきた異常を示す声と、その周りの雑踏をギアッチョは聞き逃さなかった。
なんという偶然だろう。メローネもこの駅に来ていたのだ。いや、来ていることを自分は知っていた?
だから、今日、俺はここに来たの、だから。


「メロ!!」
自分であって自分ではないような考えを振り切るようにギアッチョはひたすら、人ごみの中にあってもきらきらと真っ直ぐに輝く金髪を必死に探し、そして見つける。
思わず機器を握ったままあらん限りの声で怒鳴ったため驚いてしまったのだろう、メローネはこちらを振り返り、一瞬驚いたような顔をして、無意識のうちなのだろう、小さく、笑ったのだ。
「ぁ・・・」

――・・・間に合った。今度こそ。

「っ、てめえ!今からそこに行くからどっかベンチにでも腰掛けとけ!!」
それでも、早く行かなければ。今度こそ彼を、一人きりにさせないためにも。
「う、ん・・・、グラッチェ。ギア・・・。」
苦しげにうめくような声を聞き届けたギアッチョは、自分が今行くまで、どうか彼が持ちますようにと、階段を下りるギリギリまで、視界の端にその綺麗な金髪を捉え続けていた。



「ご、めんね。」
腰を下ろして荒い息を整えながらメローネは、同じくらい荒くぜえぜえと肩で息をしているギアッチョからミネラルウォーターを受け取ると、へにゃりと笑いながら彼を見上げた。
「や、別に・・・。」
そんなメローネを見下ろしながら、元々色素の薄い彼の肌が、どこか病的なほどの白さに見えてしまっているギアッチョは、そんな彼に上手く返事が返せない。
「で、結局なんだったの?」
「あ?」
両手でペットボトルを弄びながら、ようやく呼吸が整ったメローネは、憮然としているギアッチョに問いかける。
「電話。何か急ぎの用だったんじゃなかったのか?」
「あー・・・。」
言葉に詰まりギアッチョは髪を掻き毟るように弄る。上手く言葉が見つからない、苛立った時の彼の癖だ。
「用、っつうか・・・あーくそっ!」
「へあ!?」
どがっと、メローネの細身の身体が反動でベンチから浮くぐらいの勢いで腰を下ろしたギアッチョはそのまま早口でまくし立てた。
「今日に限っておめえの声を電話で聴かなきゃ気が済まなかったんだよ悪ィかよクソッ!そうしたらそうしたでおめえは死にそうな顔と声出しやがってるし何なんだよおめえは!!」
心配かけやがってクソクソクソッ!と今度は両手でわしゃわしゃと己の髪をかき混ぜているギアッチョにメローネはぽかんとしていたが、それはゆっくりと綻んでいく。
「ごめんね?」
「~~っ!テメエ何笑ってんだクソがっ!」
「ああ、ゴメンゴメン。でもさ、ギアッチョ。」

今度はちゃんと会えたんだから、そんなに泣かないで――・・・?

行き交う人々の群れと雑踏の中、二人だけが聞こえるか聞こえないかの声で紡がれたその言葉に、ギアッチョは思わず眼鏡を押し当てて目尻を拭う。汗ではない塩辛い雫が今にも落ちそうになっていたことを知り、舌打ちをし乱雑に拭った。

「あ、あれ?俺今、何言って・・・?」
「おめえこそよぉ、メローネ。」

今度も、俺はオメーを色々と頼りにしてっからな。

自分だけに気づく声で紡がれたそん言葉に、メローネは呆然とした表情になる。

「・・・。」
「・・・。」
「・・・何、言っちゃってんだろうな俺ら。」
「お、おお・・・。」

混濁する記憶の更に奥深く、その片隅に微かに残る、彼らが“彼ら”で会った時の、最期の想い。
幾度巡り合う中で徐々に薄れていったそれは、それでも、消えることなくずっと彼らの中に根付いていて。

「・・・もう大丈夫、か?」
「大丈夫、ありがとうな。」

ゆっくりと、心の中の熱が引いていくような感覚。
その瞬間こそが“彼ら”が待ちわびた時。“彼ら”の中にあった未練がようやく解ける時。

「折角だから、どっか行く?」
「今からか?」
「うーん・・・。」
さすがにこの時間だと遠出は難しいかなぁと腕を組みながら唸るメローネを隣で見ながらギアッチョは一つの提案を持ちかける。

「じゃあうち来てそのまま泊まるか?」
「へ?あ、ああ、用事ってそれだったのか?」

さすがに、今日一日無事だったお前を、明日もまた無事な姿を見られるようにとは言えないギアッチョは、何で俺はまたこんなふざけたことを考えているんだ!という苛立ちを吹っ切るように、完全に八つ当たりの形でメローネの頭に頭突きを喰らわせるが、思いの外彼の頭も堅くて共倒れになり、駅構内がちょっとした騒ぎとなるのはこのすぐ後のことだった。
BGM:八月朔日(NoGoD/羅針盤)

この後、折角だからヴェネツィアでも行くかという話にしようかと思ったんだけど、時間的にも展開的にも無理ってことで没にしました/(^0^)\
そしてこの二人は別にデキているというわけではないんですよね。うん。相方兼親友以上って言うのだけは確かですが。
そしてお気づきかと思いますが、私はこいつらに「ギア」「メロ」呼びさせるのが非常に大好きな人間です。ものすごい滾るんですが誰か同志はいませんかー?
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