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ジョジョ五部妄想吐き出しブログ。 ギアメロ中心に暗チの妄想を語ったりSSにしたりします。 ちょっとぁゃιぃ妄想はワンクッション。
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羅宇屋の花を聞いていたらふと思いついて書いたギアメロ処女作品。(pixiv投下済み)
変態にもいろいろあってだな、うちのメロンさんは乙女属性変態ということで一つ頼みます。



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花をうめる

よく晴れた青の空の下、陽光はまばゆく隔てなく道行く人々を照らしている。

メインストリートから外れた静かな住宅街の中を、この日、オフだったギアッチョはメローネの仮住まいを訪ねていた。
ベージュの壁をした、値段相応の築年数と外見のアパルトメント、しかし自由に内部をカスタマイズすることができるという謳い文句ではあったが、元々薄給の暗殺者の身分である。少なくともギアッチョは、色々いじくって住みやすい努力をするよりも、単に寝に帰れるだけの場所にそれだけの価値は求めていない。
中に入り、廊下を足音を消して歩いていく。一階の一番奥の角部屋。ブーっとうるさい呼び鈴をならすこと数分、彼は中々出てこない。苛立ちを滲ませながらもう一度鳴らすと今度はすぐに出てきた。
「ゴメンゴメン。ちょっと庭いじりしてたから」
「おめー、すぐ出て来いよ。このくそ暑ぃ中客人待たせてんな。」
そう言われながらも、はいはいとあまり悪いとは思っていない口調で上がってくれと促すメローネの顔にはメッシュ生地の眼帯は巻かれていなく、がらんどうになった右目には見事な白薔薇が活けられていた。

メローネの右目は義眼である。それもきちんとしたものではなく、蚤の市で気に入ったガラス玉を無造作にはめ込んだという代物だ。
『どうせ見えないんだから、気に入った物をそばに置く方が色々と楽しいだろ?』
彼は、見目麗しい容姿に反しその嗜好はどこまでも変質的だった。露出が多い服装に始め、他者を使い捨てるスタンドに快楽主義者、飄々とした性格に甘ったるい喋り方。チームのメンバーが振り回され割と上手くかわして行く中で、直情的で短気なギアッチョは幾度となくそんなメローネの態度にぶち切れた過去がある。しかし近しい年代、扱うスタンドの特性からリーダーであるリゾットにコンビを組まされて月日が流れた今現在、どうしてかこの男のことが気になって仕方がなく、気づいたら恋人になっていた。
何度か訪れた部屋に足を踏み入れる。どこもかしこもわざとらしく真っ白に塗られた壁に溶け込むような淡い色合いのカラーボックスが三列程積み上げられている。その一番下にしまい込まれているのは、ベィビイ用の教育用の本達やパソコン。上段にはメローネ自身が読むであろう文庫本や雑誌、さらに小物類が納められたボックスがある。
「今日はそれにしたのか。」
「うん。」
そしてその中段には植木鉢やジャムの空き瓶などに植えられた花達がある。

この部屋は他の部屋と比べて若干賃貸料が高いが、その理由は猫の額ほどの庭があるからだ。いくら低収入とはいえ切り詰めるほどの額でもなければ、わずかな値段と引き替えてまで執着するほどの庭ではない。しかしメローネはその部屋を借りた。一体この男が何をするのかと言えば、花を植えたいから。それをたまたまギアッチョが知ったのは、オフの日に仕事が入り彼に連絡がとれず、やむにやまれず訪れたとき。急いでいたので呼び鈴を一度だけ鳴らし、鍵が開いていた玄関をあけて上がり込めば、呑気に庭先をいじっていた相方に苛立ち、怒鳴るように名前を呼び、振り返ったメローネの右目に生えていた鮮やかな濃紅の花を見て、息が止まったのをギアッチョは未だに覚えている。

「おらよ。」
「あ、俺ここの好きなんだ~。」
手土産のスフォリアテッレを手渡された皿に盛り付けてテーブルに並べていると、部屋の主は丁度時間に合わせて出来上がり、冷やしていたコーヒーをカップにとぷとぷと注いでいた。
「今度は何植えたんだ?」
「ん?まあ、冠婚葬祭に贈ったら人格を疑われるような奴。」
「相変わらずえげつない趣味だなてめえは。」
「はは、グラッチェ」
「誉めてねえよ」
「まあ、まかり間違っても花売りには向かないわ、俺。」
肩をすくめて笑うメローネに、ギアッチョは漠然と、花は売れなくてもその実は売れるんだろうなと思う。

『もしかして任務??』
あの日、そんな姿を見て言葉を失ったギアッチョの前でメローネはごく自然な動作で瞳に咲いていた花を引き抜きそのまま無造作にその辺にほっぽり出して、義眼をはめ込んだ。
『支度するからちょっと待っててね~。』
返事を待たないで白いシャツとクリーム色のスキニーを脱ぎ捨てて、白い素肌に濃紺のあの衣服を身につけるのを目の当たりにしたギアッチョは、花の精霊が人間に堕ちた瞬間の目撃者ではないかと本気で思った。

『俺の右目?』
無事任務を終えた後に聞いてみた。血の色を覆い隠す服に覆われない白い素肌を血で濡らす彼に。

『昔任務で失敗して、病院行くまでもないし、えぐり出したんだよ。
その目ん玉はそのままその筋の人間に売り払ったから、臨時収入になったかな。ギアッチョがまだ入る前の話さ。』

その話を聞いた時、このチームに居なかったことを悔やんだことはない。自分がそこにいればどんな手を使ってでも手に入れていたのに。


「メローネ。」
「ん、」
不意にふわりと空気が弛み、顔を近づけ口づける。
「ふ、ふふ?どうした?らしくないね?」
「・・・何か落ち着かねえ。」
「ああ、今日、薔薇埋めているからかも。」
薔薇全般には媚薬効果と強壮効果があるっていうからね、と笑うメローネの背後に広がる白い壁には、ヴェネツィアの骨董品を扱う店で購入したという、黄金をベースにした猫型の仮面、その他はほとんどがドライフラワーで飾られている。メローネのたまに訪れる休日に、これまた気まぐれに足を運んで、気が向いたら一時的にだけ右目にはめ込まれるだけ、はめ込まれるかも知れないように育てられた花、部屋の主にも手も触れられず見向きもされず垂れ下がり朽ちる花達が並ぶ壁は、さしずめ花の棺だとギアッチョは思えた。
「なあ・・・」
「んだよ?」
セピアの亡骸に囲まれた白い壁と、気まぐれに右目にはめられて愛でられるかもしれない一縷の希望を持つ花達と淡い色合いの家具の群れ。それらに囲まれたメローネの身体はどこか遠く透けて見えるが、片方だけ確かに生命力が見て取れるミントグリーンが、真摯にギアッチョを映し出している。
「今じゃなくていいから・・・あんたの気の向いた時でいいから・・・。」

あんたに氷で出来た花を作ってもらいたいんだ。

静かに流れる時間。うららかな夏の午後。幽かな花の香舞う部屋。
「・・・なんで、今じゃなくていいんだ?」
らしくない、殊勝な恋人のお願い事。
「だって、あんたが素直にすぐに作ってくれるなんて思ってねぇし・・・、今もらってもきっと枯らしちまう。だから強請るのは今だけだ。忘れたころ、あんたが思い出してくれて、気まぐれに作ってくれたら。」
ああ、頭がこちらまでイかれてきそうだ。
「・・・減るもんじゃねえし、今すぐにでも作ってやってもいいぞ。」
「え・・・。」
「材料は、これでいいな?」
「ぎあ・・・ん・・・。」

ラグに押し倒し、なぞっていたメローネの身体から指先が離れ、右目に埋まっている花に触れながら、ギアッチョは口付けを続行する。
花越しに段々と右目が冷たくなっていく感覚を味わいながらメローネは、硝子玉を押さえつけるために巻いていた愛用のアイマスクはもう不要になることを予感しながら、その冷たさとぬくもりにゆっくりと身を鎮めていったのだった。


うちのメローネさんは義眼です。そしてオフの日には開いてしまった右目に色々と花を生けています。
作中でメローネさんは右目を失った理由をああ言っていますが、本当のところは彼にしか判りません。
そしてうちのギアッチョさんは割りと沸点が高いところにあります。つうか別にメロさんに対して彼はクーデレだと思ってるので。
この話のテーマは、夏だしなんか儚げにしよう!でした。白に溶け込むメロさん。幽霊のようなそんな雰囲気を出したかった。
メロさんの家の壁や家具がどうしてそんなに淡い色なのか、それは彼が育ってきた家がまさにどろどろの地獄だったから。物はその辺に溢れて窓の外も見えない。年中怨嗟が渦巻いていて明るいものなんて何もなかった反動だったらいいな。暗殺家業に身を置いたけど、それでも日の光は見えている今の方が幸せだって考えてたらいいな~。となんかもう考えてたらキリがないので、そのうちそれもどっかでまとめてきます。
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